袖すり合うも多生の縁<7>

    「おまえ 今日どこに行ってたんだ?」
    「ベルナールのとこだよ」
    「彼は元気だったか?」
    「ああ ついでにロザリーもな」
    「そうか ベルナールとは うまくいってるのか」
    「別に 喧嘩なんかしてはいないが ロザリーは彼の事 眼中ナシと言う感じだな」
    「そうか…」

    オスカルは少しくらい顔をしている。
    ロザリーについては オスカルは少し申し訳なさを感じているのだろう。
    オスカルはスイスの寄宿学校にいる頃 何かと世話を焼いてくれるロザリーに感謝して 
    時々、食事を御馳走したり 遊びに連れて行ってやったりした。

    オスカルはただ 自分を慕ってくれる後輩としか 
    思っていなかったのだが ロザリーの方は違った。
    それに気づいたのは卒業する時だった。
    いきなり抱き付いて来て 学校を辞めて オスカルに付いて行くと言い出したのだ。

    もちろん オスカルは必死に止めて どうにか自主退学は思い留まらした。
    その後も熱心なラブレターが届いたが オスカルはその都度 
    自分にそんな気はない 普通の女友達でいたいと書き送っていた。
    会いたいと言うのもなんやかんやと断り続け いつかあきらめてくれるのを待っていた。
    けれど一年後、わざわざ この国にまで来て 陸軍士官学校を受験するに至り 
    どれほど その想いが真剣なのか分かった。

    さすがに合格はしなかったが 他の大学に合格して 結局この国に住みついてしまった。
    そして ベルナールとアンドレを介して 再び 接触を図ってきたのだ。
    オスカルもついに観念せざるをえなかった。

    とはいうものの 別にオスカルをつけまわすと言うわけでもないし
    しょっちゅうメールや電話をしてくると言うのでもないので 
    特に迷惑というほどでもなかった。

    会えば 嬉しそうに手を取り
    「オスカルさま オスカルさま」
    と世話を焼く。見返りを求めるでもなく ひたすら献身的に尽くしてくるだけなのだ。

    ベルナールと 何だかいい感じになってきたなと言うこともあって 
    オスカルも もう好きにさせていた。そのうち飽きるだろうと。

    アンドレもそうは思っているが  道のりは長そうだなと感じていた。
    少し前に半泣きのベルナールにこんなことを言われたからだ。
    「聞いてくれアンドレ。ロザリーの奴 本気でいつかオスカルと結婚する気なんだ。
    この前 ジャポンのニュースを見ていたんだが 
    『まぁ ジャポンのディズニーは女同士でも結婚式が出来るのね。素敵だわ』
    そして おれに
    『オスカルさまはプリンス・チャーミングとビーストの衣裳 どちらがお似合いかしら』
    と嬉しそうに聞いて来るんだ。」
    「それは辛いな。で、どうしたんだ?」
    「オスカルなら プリンス・チャーミングだな と答えたよ」

    一拍おいてアンドレはそっと ベルナールの肩を抱き
    「おまえは 本当にいいやつだな」と答えたのだった。
    そんな感じで大学卒業後もずるずる 一見男女混合の仲良しグループ 
    内情は複雑で微妙な関係が続いていたのだ。

    (つづく)
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