袖すり合うも多生の縁<14>

    アンドレはいつもわたしを気遣ってくれる。
    何も言わなくても察して 期待以上のことをしてくれる。
    まるでわたしよりわたしの事が分かっているかのように。

    でも肝心なことだけは 分かってくれない

    一番分かってほしいことは 分かってくれない。
    もしかしたら 気づいていて 気づかないふりをしてる?

    だとすれば わたしの望みは 叶うことはないのだろうか…

    どんどんネガティブになっていく思考を振り切るために
    浴室に入り シャワーのカランを全開にして 熱めのシャワーを痛い位に当てた。

    軍服を脱いだ 自分はやはり女である。
    膨らんだ胸の奥には それを認めてほしい想いが秘められている。

    長い髪に指を入れ シャンプーの泡で滑らかにマッサージするように頭皮を洗う。
    真っ白な泡が 自分のモヤモヤを洗い流してくれるかのようだ。

    トリートメント剤を付けて髪をまとめると 
    バスタブに バラの形のアロマキャンドルを浮かべ 浴室のライトを落とした。

    『おまえは いつも頑張り過ぎなんだよ』
    そう言って アンドレがこれをくれた。キャンドルの灯りと香りでリラックスするといいと 
    入浴の仕方までレクチャーしてくれたのだ。

    このリラックス法は自分に合っていた。張りつめていた気持ちが安らぎ、ゆったりできる。
    薄暗がりの中、ぬるめの湯につかりながら ろうそくのゆらぎを見つめていると 
    とんがった気分が柔らかくなり 女性らしい気持ちになれる。

    「アンドレ…」

    切ないオスカルのひとりごとに答えるかのように ろうそくが煌めいた。

    (つづく)
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