袖すり合うも多生の縁<43>

    翌日、二人は揃って指輪のサイズ直しに出かけた。
    ニコニコ対応に出てくれたのは 前に指輪を包んでくれた店員だった。

    「まぁ 素敵なクリスマスになったのですね」
    二人を見るなりそう言った。
    「ありがとう おかげで彼女に気に入ってもらえました」
    アンドレがそう礼を言うとオスカルは驚いて
    「おまえも彼女から 買ったのか」
    とアンドレを振り返った。
    「そうなんですよ 奥様。先に彼が指輪をお買いにいらして 
    色々迷われておいででしたが 決心されたようにこちらをお求めになりました。」

    当然のようにオスカルの左手のくすり指の大きさを測りながらさらに

    「ですから 奥様が指輪をお買いになった時 
    きっと素敵なクリスマスになりますよと申し上げたのです。
    お二人が並んで歩いていらっしゃるのを何度かお見かけしたことがございましたから。
    ご結婚おめでとうございます。お式が楽しみですね」
    と笑顔で言うのだ。オスカルも頬を赤らめて 驚く風でもなく指を預けている。

    "なんで おれがプロポーズされたと 知っているんだ?



    うわぁぁぁぁ そうか!男が迷った挙句 女物の指輪を買うといったら あれしかないだろ! 
    はっ!だから オスカルはあの時黙っていたんだ! 
    おれがプロポーズを口にするのを待っていたんだ!
    しまった! 一生の思い出になるはずの大事なイベントを 
    またもおれはしくじったのか!"

    事の重要性に やっと気づいて 狼狽えるアンドレの手を 店員が引っ張った。
    「さあ こちらへ 今度は旦那様の番ですよ」
    「はい…」

    採寸を終えた オスカルは嬉しそうに店内を見ている。
    今までジュエリーに興味などないと思っていた。

    「指輪が仕上がりましたらご連絡いたします。結婚指輪もぜひ当店で」
    そうにこやかに言われて 初めてオスカルが見ているのは指輪ばかりだと気が付いた。

    アンドレは自分の鈍さに嫌気がさしかけていたが それはすぐに忘れられた。
    オスカルは この後 アンドレの望みをかなえてくれたからだ。
    新しいふたりの関係に アンドレもオスカルも 夢中になっていった。

    (つづく)
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